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白亜地/支持体について

更新日:2023年9月17日


皆さん、白亜地ってご存知ですか?

市販のキャンバスとは違い、手作りする支持体です。


古くから伝わる西洋の古典技法で、西洋絵画では古くから板絵の下地として使われていたのが、石膏地・白亜地です。国立西洋美術館などで、板に描かれた宗教画(イコン)を見たことはありませんか?キャンバスが誕生する19世紀頃前までに、使用されることの多かったものです。

特徴としては、油絵の具の油分を吸収するため、絵の具の定着が良くて、乾くのも早い。

さらに、表面の凹凸が出来にくく、仕上がりが大変美しくなります。


入学したての時に教授から白亜地作りのレクチャーを受け、長年同じ方法で作っているのですが、実はこの支持体作り、実はジミ~に重労働で日数がかかり大変な作業なんです・・。


~~~まず、使用道具はこちら~~~




~~白亜地工程~~


一日目:【前膠塗り】

●木で出来たパネルが反らないため、両面に水を施します。

●膠と言う、動物の骨や皮から出来た接着剤を水で薄め、綿布が張り付きやすいように膜の層を作る。



二日目:【布張り】

●《膠水(膠と水を調合した液体)、重質炭酸カルシウム、チタニウムホワイト、水》を調合しパネルに塗る。上から濡れた綿100%の布を載せ、木べらで皺が出来ないように四方に伸ばす。

(皺が出来るとひび割れの原因&絵の邪魔になるので、この作業が一番緊張して尚且つ重労働です。夏は汗だくで次の日は木べらを持っていた腕が筋肉痛になります(涙))






三日目:【白亜地塗り】

●≪膠水、重タン、チタニウム、水》の調合を1:1にし、前日貼った布の上から気泡が出来ないように慎重に塗っていきます。季節によって乾く速度は異なりますが、一時間に一度、乾ききる前にもう一層を重ね塗りします。このタイミングも大切で間違えると亀裂が出来て泣けてきます。






四日目:【研磨】

●乾ききった支持体を、細めのヤスリで研磨します。ぐるぐる回しながら進めて行くと、ムラなく仕上がり奇麗です。

最後は粉を濡れ雑巾で取り除き、軽く磨いて出来上がり!!








長時間の中腰は大変ですが、ピカピカに出来た支持体を見るとテンションが上がり、「素敵な作品に繋げるぞ」と制作前から気合が入ります。

油絵で描かれた作品の表面に凹凸がなく、マットな仕上がりになっているのは、この支持体のお陰になります。とても大変な作業ではありますが、クオリティーに繋がる大切なひと手間なのでこれからも丁寧に続けて行こうと思います。

私の油彩作品を見て頂く際に、絵の下に隠れている支持体を思いだしてもらえたら嬉しい限りです。








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